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たがやクリニックでは、慢性腎臓病(CKD)患者さんへの運動療法を積極的に取り入れています

内科

たがやクリニックでは、慢性腎臓病(CKD)患者さんへの運動療法を積極的に取り入れています

かつては「腎臓に負担がかかるから運動は控えるべき」とされていた慢性腎臓病ですが、近年では「適切な運動こそが腎臓を守る」と認識が変わりつつあります。実際に、運動によって腎機能の改善や、体力・生活の質(QOL)の向上につながることが報告されています。

身体機能の低下と悪循環

慢性腎臓病が進行すると、疲れやすさ・筋力の低下・活動量の減少といった「身体機能の低下」が起こりやすくなります。CKD患者さんの身体機能は、健康な方と比べて約7割程度まで低下するとされており、そのままでは活動量が減り、さらなる悪循環を招いてしまいます。

高齢者のCKDと複合的な問題

CKDは高齢者に多い疾患でもあり、以下のような問題とも密接に関係します:

  • フレイル・サルコペニア(虚弱・筋肉量の低下)

  • ポリファーマシー(多剤併用)

  • 認知症

  • 複数の慢性疾患(マルチモビディティ)

これらの問題に対しても、適切な運動療法は非常に有効です。

運動に対する考え方の変化(パラダイムシフト)

以前は「運動すると腎臓の血流が減る」「蛋白尿が増える」といった懸念から、CKD患者さんに運動は推奨されていませんでした。しかし、現在では「無理のない範囲での運動は腎機能を損なわず、むしろ守る効果がある」とする研究結果が多く出ています。

たがやクリニックでは、「運動を控える」から「運動を活かす」治療へと、考え方を転換しています。

運動療法がもたらすメリット

慢性腎臓病の方が適切な運動を継続することで、以下のような効果が期待できます:

  • 腎機能障害の進行の抑制

  • 透析への移行を遅らせる

  • 心筋梗塞・脳卒中など心血管疾患の予防

  • 歩行速度などの身体機能の向上

  • サルコペニア・フレイルの予防

  • 気分の改善・QOLの向上(不安・抑うつへの効果)

特に、身体機能の指標が低い患者さんほど、生命予後に大きな影響を及ぼすため、運動の意義は非常に大きいといえます。

運動療法と栄養療法のバランスが重要

運動療法の効果を最大限に引き出すためには、栄養療法とのバランスが欠かせません。慢性腎臓病では、たんぱく質制限などの食事療法が基本ですが、行き過ぎた制限はサルコペニア(筋肉量の減少)を招くおそれがあります。

たがやクリニックでは、患者さんの体力や病状に応じて、

  • 適切な運動の種類・強度・頻度の指導

  • 栄養面のサポート(たんぱく質・エネルギーのバランス調整)

を一人ひとりに合わせてご提案します。

たがやクリニックの取り組み

たがやクリニックでは、CKD患者さんが透析を少しでも遅らせ、健康的な生活を長く続けられるよう、以下のような支援を行っています:

  • 丁寧な診察・検査による現状把握

  • 個別の運動プランの提案

  • 管理栄養士との連携

「どんな運動をすればいいかわからない」「一人では続けられるか不安」――
そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。私たちがサポートいたします。

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