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アスリートと内科・腎臓内科の意外なつながり

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アスリートと内科・腎臓内科の意外なつながり

運動やトレーニングに真剣に取り組むアスリートの方々にとって、「内科」「腎臓内科」はあまり馴染みのない診療科かもしれません。しかし、実はアスリートこそ、腎臓や内科的な管理が大切な場面が少なくありません。今回は、アスリートと内科・腎臓内科との関わりについてご紹介します。


サプリメントと腎機能障害のリスク

健康のために摂取しているはずのサプリメントが、逆に腎機能を損なう原因となることがあります。近年話題となった「紅麹」による健康被害の事例のように、体に良いと思って摂取していた成分が、腎臓をはじめとする臓器に悪影響を及ぼすこともあります。

腎臓はとてもデリケートな臓器です。過剰な栄養成分やサプリメントの摂取は、腎臓に思わぬ負担をかけてしまう可能性があるため注意が必要です。


アスリートの腎機能評価における課題

腎機能を評価する際によく使われる血清クレアチニン(Cre)は、筋肉量の影響を強く受ける指標です。筋肉量が多いアスリートでは、実際の腎機能が正常でも、クレアチニン値が高めに出ることがあります。そのため、誤って「腎機能が悪い」と判断されてしまうケースも少なくありません。

腎臓内科では、こうした筋肉量との関係をふまえた上で、eGFRやシスタチンCなど、より正確な評価方法を用いて腎機能を判断することが可能です。


尿異常と運動の関係

激しい運動の後、一時的に尿に蛋白や血液が混じることがあります。これは「運動性蛋白尿」「運動性血尿」と呼ばれる現象で、一過性のものであることが多いですが、時に腎臓や泌尿器の病気が隠れている場合もあります。

尿検査で異常が見つかった際は、「運動のせいだろう」と自己判断せず、専門的な評価を受けることをおすすめします。


高タンパク食・プロテインの摂取と腎臓への影響

トレーニングの一環としてプロテインを積極的に摂取する方も多いと思います。腎臓は体内の老廃物を処理するフィルターのような役割を担っており、過剰なタンパク質摂取は腎臓に負担をかける可能性があります。

腎臓内科は、かつて「低タンパク食」や「制限食」など、アスリートの食事とは対極にある食事療法に長く携わってきました。だからこそ、タンパク質に偏りすぎた食事内容や、栄養バランスの乱れに対して的確にアドバイスすることが可能です。

栄養が不足しすぎないよう注意を払いながら、腎臓に過度な負担をかけない、適切な食事管理についてサポートいたします。


内科・腎臓内科がアスリートにできること

  • サプリメントや食事内容のリスク評価

  • 内科的な潜在疾患(特に突然死につながるリスク)のチェック

  • スポーツ障害を引き起こしやすい体調の検出

  • 内科疾患に対する運動処方の提案

  • 大会前の健康診断

  • 健康教育・生活指導の提供

運動をする方の体は、外見からはわからない変化を抱えていることもあります。パフォーマンスの維持・向上だけでなく、将来の健康を守るためにも、「メディカルチェック」はとても有効です。

おわりに

たがやクリニックでは、日進市で内科・腎臓内科を中心に、地域の皆さまの健康をサポートしています。特にアスリートやスポーツ愛好家の方に対しては、腎臓への負担が気になる高タンパク食やサプリメントの相談、運動による尿異常の評価、内科的なメディカルチェック、健康診断など、専門的な視点でのサポートが可能です。

当院の腎臓内科では、腎機能を守りながら安心してトレーニングを続けたい方への食事や運動に関するアドバイスも行っております。

スポーツに取り組むすべての方の「健康づくりのパートナー」として、たがやクリニックが力になれれば幸いです。
日進市で腎臓内科や内科的な健康相談、メディカルチェックをご希望の方は、ぜひお気軽にご相談ください。