水分ってどのぐらいとっていいの?~腎臓のはたらきと飲水のポイント~
【院長が解説】水分ってどのぐらいとっていいの?~腎臓のはたらきと飲水のポイント~
「水をたくさん飲んだほうがいいって本当?」「どのくらい飲めば体にいいの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。今回は、腎臓の働きと飲水のバランスについて、医師の視点からわかりやすくご紹介します。
腎臓は“体の水分バランス調整役”
私たちの体は、体内の水分や塩分のバランスを一定に保つように働いています。その中心的な役割を担っているのが腎臓です。
腎機能が正常であれば、腎臓は尿を濃くしたり薄くしたりして、体内の水分バランスを保つことができます。水分が足りないときには濃い尿を、余分な水分があるときには薄い尿を作って調整してくれます。
腎機能が低下している場合は注意が必要
しかし、慢性腎臓病などで腎機能が低下すると、尿を調整する力が落ちてしまいます。その結果、尿の濃さが一定になってしまい、飲水量が多すぎると体内が「薄まって」低ナトリウム血症になることがあり、逆に飲水量が少なすぎると体内が「濃くなって」高ナトリウム血症のリスクが高まります。
そのため、腎臓に障害がある方は「ただ水をたくさん飲めばよい」という考えは危険です。主治医と相談のうえ、適切な水分摂取量を見極めることが大切です。
基本は「のどの渇き」に応じた飲水でOK
腎機能が正常な方は、「のどが渇いたら飲む」という基本を守るだけで、多くの場合は問題ありません。ただし、夏場や運動・発汗の多いときは、渇きを感じる前の“こまめな水分補給”が大切です。
特に高齢の方はのどの渇きを感じにくくなっているため、意識して水分をとる習慣をつけることが重要です。
【まとめ】ご相談は日進市のたがやクリニックへ
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健康な方はのどの渇きに応じて水分をとるのが基本
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夏場や発汗時は早めの水分補給を
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腎機能が低下している方は、水分のとり過ぎ・不足に注意
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不安な方は医師に相談を
たがやクリニックでは、腎臓病の治療・管理にも力を入れています。ご自身に合った水分摂取についてのアドバイスをご希望の方は、どうぞお気軽にご相談ください。