「ほうれい線が気になったらヒアルロン酸?!」〜なぜ気になるのか、原因は何かから考える〜
「ほうれい線が気になったらヒアルロン酸?!」
── その前に、“なぜ気になるのか”を考えてみませんか?
鏡を見たとき、ふと気になる「ほうれい線」。
年齢とともに目立ってきて、「老けて見える気がする」「疲れて見える気がする」……そう感じたとき、真っ先に思いつくのが「ヒアルロン酸を入れた方がいいのかな?」という選択かもしれません。
もちろん、ヒアルロン酸はとても優れた治療法のひとつです。
ただし、大切なのは 「なぜほうれい線が気になるのか?」という“原因”を見極めること。
そこを飛ばしてしまうと、思ったような変化が出なかったり、不自然な印象になってしまうこともあります。
今回は、ほうれい線が気になる理由と、それに対する考え方や選択肢について、少し丁寧に掘り下げてみたいと思います。
【赤ちゃんにだって“ほうれい線”はある】
実は、赤ちゃんの顔にもほうれい線はちゃんとあります。
でも、それを見て「老けてる」なんて感じる人はいませんよね。
それなのに、大人になると気になりはじめる――。
これは、“線そのもの”が問題なのではなく、その見え方が変わるからです。
例えば、
- ・ほうれい線の角度が下がってくる
- ・線に重みがのってくるように見える
- ・周囲の皮膚や脂肪がたるんでいるように見える
こうした変化が、「老け感」や「疲れ顔」といった印象につながってしまうのです。
【ほうれい線が気になる“原因”って?】
見た目の印象に大きな影響を与えるほうれい線。その“原因”は、実は一つではありません。複数の要素が絡み合って、線を強調している場合もあります。
主な原因としては、たとえばこんなものがあります:
- ・骨の萎縮(特に上顎骨)
→ 顔を支える土台がやせ細り、皮膚や脂肪の位置が変化します。 - ・小鼻横(鼻翼基部)の凹み
→ 影ができることで、線が深く見えやすくなります。 - ・頬の脂肪の下垂
→ 重力で脂肪が下がり、線が強調されて見えることも。 - ・口周りの脂肪のボリュームロス
→ 頬とのコントラストで、より深く見えることがあります。 - ・皮膚に刻まれたしわ
→ 年齢や表情のクセなどで、皮膚そのものに線が刻まれることも。 - ・筋肉の動きの変化(過収縮)
→ 動かした時だけ線が目立つ方は、筋肉の使い方や緊張の影響かもしれません。
こうした原因のどれが強く関わっているかによって、適した治療方法も変わってくるのです。
【治療の選択肢はひとつじゃない】
「ほうれい線にはヒアルロン酸!」という考え方は、間違いではありません。
ですが、それがすべての人にとってベストな選択かどうかは、原因を見てみないとわかりません。
以下のように、原因に合わせた治療選択の一例があります:
- ・骨のボリュームロスが目立つ方 → 深い層へのヒアルロン酸注入で土台の支えを補う
- ・脂肪の下垂が主な原因の場合 → スレッドリフトなどで物理的に引き上げるアプローチも
- ・小鼻横の凹みが気になる方 → ヒアルロン酸や、場合によってはプロテーゼ挿入という選択肢も
- ・皮膚のゆるみが主な原因の場合 → 高周波やHIFUなどの肌引き締めデバイス治療が向いていることも
- ・表情で出る線が気になる場合 → 筋肉の動きを整えるためにボトックスなどを検討するケースもあります
このように、治療法は一つではありませんし、組み合わせることでより自然な改善を目指すこともできます。
【最後に:まずは「原因を知ること」から】
今回はほうれい線にフォーカスしましたが、私たちの顔は“パーツ単体”ではなく、全体のバランスの中で印象が決まります。
だからこそ、「とりあえずヒアルロン酸を入れておこう」という前に、
“なぜほうれい線が気になるのか”という根本の原因をきちんと見極めることが何より大切です。
その上で、自分に合った方法を選んでいけると、より自然に、より満足度の高い仕上がりにつながるはずです。
【まとめ】
- ・ほうれい線は「老けて見える」線ではなく、顔全体の変化を反映するサインかもしれません
- ・「気になる理由」を見極めることが、納得のいく治療選びの第一歩
- ・ヒアルロン酸も含めて、治療の選択肢はさまざま。組み合わせも可能です
お悩みの方は、まずは一度、しっかり原因を診てもらうのもおすすめです。
「何をするか」ではなく、「なぜそうするのか」を一緒に考える時間は、不安や悩みを軽くしてくれると思います。
★たがやクリニック 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス®︎)専門、内科併設
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