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【日進市・長久手市・みよし市・東郷町の皆さまへ】ビタミンCと健康・美容の関係

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【日進市・長久手市・みよし市・東郷町の皆さまへ】ビタミンCと健康・美容の関係

ビタミンCとは

ビタミンC(アスコルビン酸)は、水溶性ビタミンの一つで、抗酸化作用やコラーゲン合成、免疫機能のサポートなど多彩な役割を担っています。古くは壊血病の予防因子として発見され、現在では健康維持だけでなく美容や抗加齢医療の分野でも注目されています。

 

ビタミンCの主な働き

  • 抗酸化作用:活性酸素を中和し、老化や生活習慣病の進展を防ぐ

  • コラーゲン合成:皮膚・血管・関節を丈夫に保ち、創傷治癒にも関与

  • 免疫力のサポート:風邪や感染症予防に寄与

  • 鉄吸収の促進:非ヘム鉄の吸収を助け、貧血予防に有効

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不足した場合の症状

軽度の不足では倦怠感や疲労感がみられ、進行すると皮下出血、創傷治癒遅延などが起こります。重度の欠乏は壊血病につながります。

 

ビタミンCを多く含む食品

赤ピーマン、ブロッコリー、キャベツ、キウイフルーツ、イチゴ、柑橘類、ジャガイモ、サツマイモなどに豊富です。ビタミンCは水溶性で熱に弱いため、生食や短時間加熱が推奨されます。

 

美容目的での高用量ビタミンC

通常の食事から推奨量(約100mg/日)を摂取すれば壊血病など欠乏症は防げます。しかし、美容や抗酸化作用を目的とする場合は、より高い用量が必要と考えられています。

  • Pharmacokinetics of vitamin C (Ann Intern Med. 2004)
     → 経口摂取では100~200mg程度で血中濃度が飽和するため、抗酸化効果を期待するには500~1000mg以上の高用量が試みられています。

  • Vitamin C reduces UV-induced erythema (Free Radic Biol Med. 1998)
     → 1000mg/日摂取により紫外線による紅斑反応が軽減。

  • Dietary antioxidants and skin aging (Am J Clin Nutr. 2007)
     → 抗酸化ビタミンの摂取が紫外線による皮膚老化を抑える可能性が示唆されています。

これらの臨床研究から、「美容や皮膚の健康を目的とした場合には、食事摂取量を超える高用量(500~1000mg/日以上)のビタミンCが用いられることがある」と考えられます。

 

過剰摂取のリスク

一方で、過剰なビタミンC摂取は安全ではありません。特に大量のビタミンCが代謝されるとシュウ酸が生成され、腎結石やシュウ酸腎症を引き起こすリスクが報告されています。腎臓に持病がある方や結石の既往がある方は注意が必要です。

 

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