【貧血・だるさの背景に】鉄とビタミンCの医学的に正しい関係| 日進市・長久手市・みよし市・東郷町
【貧血・だるさの背景に】鉄とビタミンCの医学的に正しい関係| 日進市・長久手市・みよし市・東郷町
鉄とビタミンCが医療現場で重要視される理由
「鉄不足=貧血」という理解は広く知られていますが、専門医の立場から見ると、問題は“鉄を摂っているか”ではなく、“体内で有効に使われているか”にあります。
実臨床では
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・食事量は足りている
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・サプリメントも使用している
それでもフェリチンが低い、症状が改善しないという方が少なくありません。
この背景に深く関わるのが、鉄の吸収と代謝、そしてビタミンCの役割です。
鉄の生理的役割と、専門医が注目するポイント
鉄は単に「貧血を防ぐ栄養素」ではありません。
鉄の主な役割
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・ヘモグロビンの構成成分として酸素運搬
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・筋肉内ミオグロビンによる酸素貯蔵
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・ミトコンドリアでのエネルギー産生
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・免疫機能や神経伝達への関与
そのため、血色素(Hb)が正常でも、フェリチン低値では症状が出ることがあります。
これを「潜在性鉄欠乏」と呼び、専門医は非常に重視します。
鉄不足で起こりうる症状
典型的な症状
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・倦怠感、疲れやすさ
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・動悸、息切れ
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・めまい、立ちくらみ
見逃されやすい症状
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・集中力・記憶力の低下
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・頭痛、不安感
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・抜け毛、爪の変形
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・冷えやすさ
「年齢のせい」「ストレス」と片付けられがちですが、背景に鉄代謝異常が隠れていることは少なくありません。
ビタミンCが鉄吸収を高めるメカニズム
鉄は腸管から吸収されますが、特に植物性食品に含まれる非ヘム鉄は吸収率が低いという欠点があります。
ビタミンCの作用
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・三価鉄(Fe³⁺)を二価鉄(Fe²⁺)へ還元
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・腸管内での可溶性を高める
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・フィチン酸など吸収阻害物質の影響を軽減
このため、鉄とビタミンCの同時摂取は、臨床栄養学的にも強く推奨されています。
食事指導で専門医が実際に伝えていること
推奨される組み合わせ
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・小松菜・ほうれん草 × 柑橘類
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・赤身肉 × ブロッコリー
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・ひじき × ピーマン
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・鉄強化食品 × 果物
注意点(非常に重要)
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・食後すぐの緑茶・紅茶・コーヒー
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・過剰なカルシウム同時摂取
これらは鉄吸収を明確に低下させることが分かっています。
鉄・ビタミンCサプリメントに対する専門医の立場
サプリメントは便利ですが、医療的評価なしの使用には限界とリスクがあります。
鉄サプリの注意点
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・胃部不快感、便秘、悪心
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・鉄過剰による酸化ストレス
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・ヘモクロマトーシスなど基礎疾患の見逃し
ビタミンCの注意点
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・高用量で下痢・腹痛
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・腎結石リスク(特に腎疾患のある方)
専門医としては、「数値を確認したうえで、必要最小限を適切な期間」が原則です。
鉄不足の原因は「摂取不足」だけではない
医療現場では、以下のような原因も頻繁に見つかります。
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・月経過多
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・消化管出血(胃・大腸)
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・慢性炎症による鉄利用障害
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・慢性腎臓病に伴う鉄代謝異常
特にフェリチン低値が改善しない場合は原因検索が不可欠です。
医療機関での評価がすすめられるケース
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・健診で貧血・フェリチン低値を指摘
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・鉄剤を飲んでも改善しない
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・慢性的な疲労感が続く
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・原因不明の不調がある
こうした場合、血液検査を含めた医学的評価が回復への近道になります。
日進市・長久手市・みよし市・東郷町でのご相談について
たがやクリニックでは、単なる数値の改善ではなく、症状・背景疾患・生活習慣を含めた総合的な評価を行っています。
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