【転倒リスクを減らす】筋トレだけじゃ不十分?知っておきたい“バランス能力”の重要性
【転倒リスクを減らす】筋トレだけじゃ不十分?日進市・長久手市・みよし市・東郷町で知っておきたい“バランス能力”の重要性
高齢者の転倒による骨折・寝たきりは、医療現場で非常に多い相談のひとつです。
筋トレで足腰を鍛えているのに転ぶ方も少なくなく、転倒は“筋力だけの問題ではない”ことが分かっています。
転倒は 筋力 × バランス能力 × 感覚(視覚・足裏) × 判断・反応速度 が複合的に関わる現象で、どれか一つでも弱るとリスクが一気に上昇します。
日進市・長久手市・みよし市・東郷町にお住まいの皆さまに向けて、転倒予防で特に重要な「バランス能力」の正体と、日常でできる具体的な対策を解説します。
そもそも転倒はなぜ起こるのか?筋肉があっても転ぶ“隠れた理由”
「まだ足腰には自信があるのに転んでしまった…」
そんな患者さんは非常に多く、実際に転倒の主因には次のようなものがあります。
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・バランス能力が低下している(最も多い)
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・足裏の感覚が鈍く、段差に気づかない
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・姿勢制御が遅く、ふらつきに対応できない
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・視力低下や白内障による視覚情報の減少
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・神経系の反応速度の低下
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・服薬によるふらつき(降圧薬・睡眠薬など)
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・脱水や貧血による立ちくらみ
特に明らかになっている事実があります。
→ バランス能力は加齢によって“筋力よりも先に落ちやすい”
そのため、筋トレをしていてもバランス能力が衰えれば転倒リスクは下がりません。
バランス能力とは? 筋肉ではなく「神経系の力」の影響が大きい
バランス能力は、簡単に言うと
「姿勢を崩しそうになったとき、体を立て直せる力」
のことです。
実際には以下の要素が連動しています。
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・体を支える体幹の安定性
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・足裏の感覚受容器による情報収集
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・内耳(平衡感覚)による姿勢認識
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・脳から筋肉への指令速度(反応速度)
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・目からの視覚情報
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・足首・股関節周囲の細かな協調運動
このように、バランスは 筋肉単体ではなく、「感覚×神経×体幹」の総合力で成り立っています。
そのため、筋トレだけでは補いきれず、バランス訓練が必須となるのです。
筋トレだけでは転倒リスクが下がらない理由
近年の研究では、
筋力トレーニング単独の介入は、転倒予防効果が限定的
とされています。一方、
・バランストレーニング
・感覚トレーニング
・歩行訓練
・複合トレーニング
を組み合わせた場合、転倒率が大きく減ることが分かっています。
理由は明確で、
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・バランス能力は神経の回路が使われなければ衰える
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・年齢が上がるほど、反応速度の低下が顕著
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・足首周りの細かな筋肉・神経は筋トレでは鍛えにくい
これらの要素を改善するには、バランス訓練“専用”の刺激が必要なのです。
今日からできる!転倒予防に効果の高い“実践的バランストレーニング”
安全に実践できるものを厳選しました。
● 片脚立ち(支えを使ってOK)
・左右各30秒〜1分
・体幹と神経の協調性を鍛える“最強のバランス訓練”
● タンデム歩行(一直線を歩く)
・かかと→つま先を一直線に置くように歩く
・体幹の揺れを抑える訓練に最適
● かかと上げ・つま先上げ
・足首の細かなコントロール能力を改善
・段差でのつまずき予防に効果的
● ステップ動作(前後・左右へゆっくり足を動かす)
・とっさの反応動作を鍛える
● その場足踏み(ゆっくり大きく)
・歩行でのバランス調整力を鍛える
大切なのは無理をせず、「毎日少しずつ」「継続すること」です。
日常生活での転倒予防は“環境改善”も重要
運動だけでなく、生活環境の見直しも欠かせません。
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・室内の段差・コード・敷物を片付ける
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・すべりにくい靴・スリッパを選ぶ
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・夜間のトイレ移動は必ず照明を
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・眼鏡が合っているか定期的にチェック
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・めまいを起こしやすい薬の見直しも医師に相談
これらを組み合わせることで、転倒リスクは大幅に低下します。
日進市のたがやクリニックでできるサポート(総合的な転倒リスク評価を実施)
当院では、以下の観点から転倒リスクを多角的に評価しています。
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・筋力チェック(下肢・体幹)
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・血圧・貧血・脱水の確認(転倒原因となるため)
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・お薬手帳の確認(ふらつきの副作用のチェック)
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・フレイル・サルコペニアの評価
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・個別の運動指導や生活環境のアドバイス
「ふらつきが増えた気がする」
「最近つまずきやすい」
「家族がよく転びそうで心配」
こうした段階で相談いただくと、介入効果が非常に高まります。
日進市・長久手市・みよし市・東郷町エリアで転倒予防を考えている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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