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お風呂に入ると痒くなるのはなぜ?~日進市・長久手市・みよし市・東郷町の皆さまへ~

内科  / 皮膚科

お風呂に入ると痒くなるのはなぜ?~日進市・長久手市・みよし市・東郷町の皆さまへ~

お風呂で痒みを感じる方は意外と多い

「お風呂に入ると体がかゆくなる」というご相談は珍しくありません。リラックスできるはずの時間にかゆみが出ると、つい掻いてしまい、後で後悔される方も多いのではないでしょうか。

入浴後に痒みが出るメカニズム

入浴による痒みの背景には、いくつかの生理的な仕組みがあります。
お湯に入ることで体温が上がると、皮膚の血管が拡張し血流が増えます。その際、肥満細胞から「ヒスタミン」という物質が放出され、痒み神経を刺激します。また、お湯や石けんで皮脂が流れ落ちると、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥や刺激に敏感になって痒みが強まりやすくなります。

さらに、塩素などの刺激物質が水道水に含まれることも痒みを悪化させる原因になります。これらの要素が重なると、入浴後に「かゆみが止まらない」という状況につながります。

掻いた後に残る問題点

痒みを我慢できずに掻いてしまうと、皮膚の表面が傷つき、赤みやミミズ腫れのような線が残ることがあります。これを「掻破痕(そうはこん)」と呼びます。繰り返し掻き壊すことで湿疹や色素沈着が残り、見た目の問題につながることもあります。また、皮膚に傷がつくことで細菌感染を引き起こすリスクも高まります。

痒みを防ぐためにできる工夫

  • お湯は38〜40℃程度のぬるめに設定

  • 入浴時間は15分以内を目安に

  • 石けんやボディソープは使いすぎない

  • 入浴後は3分以内に保湿ケアを行う

  • 肌に合った低刺激の入浴剤を選ぶ

特に「掻かないようにする」ことがとても大切です。痒みは一時的に掻くことで和らいだように感じても、実際には炎症を悪化させ、さらに強い痒みを引き起こす「かゆみの悪循環」に陥ります。そのため、掻かずに保湿や冷却で対応することが推奨されます。

入浴後の正しいスキンケア

痒みを防ぐには「入浴後の保湿」が最も重要です。

  • 入浴後3分以内に保湿
     皮膚がまだ湿っているうちに塗ることで、水分を逃さず閉じ込められます。

  • 保湿剤の種類
     ・乾燥が強い方:ワセリンやセラミド配合の軟膏タイプ
     ・ベタつきが苦手な方:乳液やローションタイプ

  • 塗り方
     ゴシゴシ塗らず、手のひらでやさしく伸ばすように塗布

  • 全身ケア
     かゆみが出やすい背中やすねなど、乾燥しやすい部位を特に意識して保湿

医師に相談した方が良いケース

  • 痒みが強く眠れない

  • 発疹や湿疹を伴っている

  • 掻いた跡がなかなか治らない

  • 季節を問わず繰り返し痒みが出る

これらの場合は、単なる乾燥ではなくアトピー性皮膚炎や蕁麻疹など皮膚疾患が関与している可能性が高いため、医師の診察を受けましょう。

日進市のたがやクリニックへご相談ください

入浴後の痒みは「乾燥」「血流変化」「刺激物」など複数の要因が関係しています。大切なのは「掻かないこと」。痒みを我慢する工夫やスキンケアでコントロールすることが、皮膚を守る第一歩です。日進市・長久手市・みよし市・東郷町にお住まいで「お風呂に入ると痒くなる」とお悩みの方は、たがやクリニックにお気軽にご相談ください。

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