その不調、ビタミンD不足かもしれません|骨・免疫・筋力を支える重要栄養素
【日進市・長久手市・みよし市・東郷町】その不調、ビタミンD不足かもしれません|骨・免疫・筋力を支える重要栄養素
ビタミンDとは?
ビタミンDは、骨代謝・筋機能・免疫調節・ホルモンバランスに深く関与する脂溶性ビタミンです。一般的には「骨を強くするビタミン」として知られていますが、近年の医学研究では、感染症予防、自己免疫疾患、心血管疾患、糖尿病との関連など、全身の健康を支える“ホルモン様物質としての役割が明らかになってきました。
体内では、皮膚で紫外線を浴びることでビタミンD3が合成され、その後、肝臓・腎臓で活性型へと変換されて初めて働きます。このため、腎機能が低下している方では活性型ビタミンDが不足しやすいという臨床的特徴もあります。
ビタミンDの働き
ビタミンDには次のような重要な生理作用があります。
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・小腸でのカルシウム・リン吸収を促進
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・骨密度の維持と骨折予防
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・筋肉の収縮機能を保つ
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・免疫細胞の過剰な炎症反応を抑制
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・ウイルス・細菌への防御力を調整
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・インスリン分泌や血糖コントロールにも関与
臨床現場では、ビタミンDが不足すると「骨・筋肉・免疫」が同時に弱るケースを多く経験します。特に高齢者では、転倒・骨折・寝たきりへと連鎖する重大なリスク因子になります。
日本人にビタミンD不足が多い理由
現代の日本人は、慢性的にビタミンDが不足しやすい生活環境にあります。
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・屋外活動の減少
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・デスクワーク中心の生活
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・紫外線対策の徹底
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・魚の摂取量の減少
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・高齢による皮膚合成能力の低下
国内の疫学調査でも、日本人の7〜8割がビタミンD不足または欠乏状態と報告されており、特に高齢女性では重度欠乏の割合が高いとされています。
ビタミンD不足で起こる症状
欠乏の初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、進行すると次のような症状が現れやすくなります。
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・骨がもろくなり、骨折しやすくなる
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・太もも・体幹の筋力低下
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・歩行速度の低下、ふらつき
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・慢性的な疲労感
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・気分の落ち込み、抑うつ傾向
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・風邪や感染症にかかりやすい
ビタミンD不足と関係する病気
医学的に関連が指摘されている疾患は多岐にわたります。
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・骨粗しょう症
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・フレイル(虚弱)
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・サルコペニア(筋肉量減少)
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・転倒・大腿骨近位部骨折
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・感染症(肺炎・インフルエンザ・新型コロナなど)
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・自己免疫疾患(関節リウマチ、SLEなど)
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・糖尿病
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・高血圧・心血管疾患
特に高齢者では、ビタミンD不足が要介護リスクや寿命に直結する重要因子と考えられています。
食事から摂れるビタミンD
ビタミンDを多く含む食品には以下があります。
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・鮭、サンマ、イワシ、ウナギ
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・しらす干し
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・卵黄
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・干ししいたけ、きくらげ など
しかし、通常の食生活だけで推奨量を満たすのは現実的に非常に難しいのが実情で、特に高齢者や少食の方は不足しやすくなります。
日光とビタミンDの関係
ビタミンDは、皮膚に紫外線が当たることで体内合成されます。
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・春〜秋:1日15〜30分程度
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・冬:30分以上
が一つの目安です。ただし、
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・紫外線過敏のある方
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・皮膚がんリスクが高い方
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・美白治療中の方
などでは、日光に頼りすぎず、食事や補充療法との併用が重要になります。
サプリメントは必要?
医療現場では、ビタミンD補充療法はすでに予防医療の一環として位置づけられています。
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・検査で欠乏が確認された場合
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・骨粗しょう症・フレイルを合併している場合
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・転倒や骨折を繰り返している場合
には、医師の管理下での補充が推奨されます。一方で、過剰摂取により高カルシウム血症や腎障害をきたす報告もあるため、自己判断での大量摂取は危険です。
こんな方は要注意
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・高齢者
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・屋外活動が少ない方
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・骨粗しょう症と診断されている方
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・腎臓病・肝臓病のある方
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・ステロイドを長期使用している方
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・極端なダイエットをしている方
日進市のたがやクリニックへご相談ください
ビタミンDは、骨・筋肉・免疫・代謝すべてを支える健康寿命の基盤となるビタミンです。
不足は自覚しにくい一方で、転倒・骨折・フレイル・感染症のリスクを静かに高めていきます。
たがやクリニックでは、必要に応じて血液検査を行い、生活習慣・食事・補充療法まで含めた総合的なアドバイスを行っています。
日進市のたがやクリニックへお気軽にご相談ください。
