なぜ中顔面は「長くなってきた」のか。老化による様々な原因がある。
なぜ中顔面は「長くなってきた」のか。〜老化による様々な原因〜
アラガン社(ヒアルロン酸やボトックス®︎を扱う製薬会社)の認定トレーナーとして、医師の方々に注入技術をご指導させていただいています。先日も大阪で開催されたセミナーにて、講師として「中顔面」をテーマに講義と実技をレクチャーしました。
「中顔面」とは?
患者さんからは「法令線が気になる」「頬がこけて老けて見える」「顔が長くなってきた気がする」といったご相談をよくいただきます。これらはいずれも、目の下から口の上あたりにかけての「中顔面」と呼ばれるエリアに関係しています。
中顔面は、加齢による変化が特に現れやすい部位です。ふと鏡を見たときに「なんとなく疲れて見える」「若い頃の柔らかさがなくなった」と感じるのも、この部分の印象によることが多いのです。
今回は、その中でも「中顔面が長くなってきた」という、対処法が分かりづらいお悩みについて解説します。
なぜ中顔面は「長く見える」のか
「昔より顔が長くなった気がする」とおっしゃる方は少なくありません。もちろん、骨が急激に伸びるわけではありません。以下のような変化が重なることで、相対的に“長く見える”印象が強まります。
- 法令線が深くなり、下方向の影が強調されて縦長に見える
- 頬の丸みが失われ、顔型が四角く見える
- 骨や筋肉の老化で下顔面が短くなり、相対的に中顔面が強調される
- 脂肪や骨量の減少で立体感が失われ、平面的に広がって見える(家具のない部屋が広く感じる錯覚と同じ)
このように原因は一つではなく、複数の要素が重なっていることが多いのです。
中顔面治療の奥深さ
中顔面の治療は、一見すると「ヒアルロン酸をここに足せばよい」と思われがちですが、実際は非常に奥の深い分野です。
患者さんのお悩みの本質を見極め、原因を正しく把握したうえで、「どこに・どの層に・どのように注入するか」を判断する必要があります。
同じ量を注入する場合でも、最適なポイントや層は患者さんごとにまったく異なります。奥深い治療だからこそ、今回のセミナーでも3時間という限られた時間でお伝えできたのはほんの一部でした。
私の診療スタンス
セミナーでお伝えする内容は、日々の診療で患者さんと向き合う中で培ってきた経験の集大成です。美容医療は単なる“引き算”や“足し算”ではなく、その両方を通じて「全体のバランスを整えること」が本質です。
中顔面の治療においても、「気になる部分だけを埋める」のではなく、その方が本来持つ自然な表情を取り戻すことを目指します。そのためには、原因を丁寧に見極める診察と、それを実現する確かな技術が欠かせません。
「顔が疲れて見える気がする」「最近、昔より顔が長く見える気がする」
そんな小さな違和感を覚えたときこそ、ぜひご相談ください。大きな変化を求めなくても、ほんの数ミリ単位の調整で印象は驚くほど変わることがあります。
患者さん一人ひとりの悩みや希望は違います。
それを丁寧に理解し、原因を突き止め、真摯に向き合ってくれるドクターと出会えるかどうか――それが結果を大きく左右すると私は思います。
★たがやクリニック 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス®︎、肌育注射)専門、内科併設
愛知県日進市米野木台5丁目108番地(米野木駅から徒歩7分、駐車場17台)
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