スポーツ心臓とは? 健診で心電図異常を指摘された方へ(日進市・長久手市・みよし市・東郷町)
スポーツ心臓とは? 健診で心電図異常を指摘された方へ(日進市・長久手市・みよし市・東郷町)
健診で「心電図異常」と言われたけど大丈夫?
若い方でも、学校や職場の健康診断で「心電図に異常があります」と言われることがあります。
しかし、一定数の方は病気ではなく、定期的な運動による心臓の生理的変化(スポーツ心臓)があります。
「スポーツ心臓」とは、マラソン・水泳・サッカー・自転車などの持久的運動を続けている方の心臓が、効率的に血液を送り出せるように変化した状態を指します。
つまり、鍛えられた心臓ともいえる生理的な適応です。
スポーツ心臓の特徴とは?
スポーツ心臓では、以下のような特徴がみられます。
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・安静時の脈拍数が少ない(徐脈:40〜50回/分台)
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・心電図でR波の増高や、V1誘導でRSR’型を示すことがある
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・胸部レントゲンで心陰影がやや大きく見える
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・心エコーで心室壁が軽度に肥厚・拡張している
これらはトレーニングによる生理的変化で、心機能は正常に保たれていることがほとんどです。
病的な心肥大との違いを見極めることが大切
一方で、スポーツ心臓に似た所見を示す肥大型心筋症などの疾患も存在します。
次のような症状がある場合は注意が必要です。
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・動悸、息切れ、胸の圧迫感がある
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・失神や強い立ちくらみを起こす
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・家族に突然死や心疾患の既往がある
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・心電図で深い陰性T波や異常なST変化がある
このような場合には、心エコー、ホルター心電図、心臓MRIなどで詳しく調べ、
「生理的変化か病的変化か」を慎重に判断する必要があります。
スポーツ心臓は治療が必要?
スポーツ心臓そのものは病気ではなく、治療の必要はありません。
ただし、過度なトレーニングや脱水、感染症の罹患時などには一時的に心負担が増すことがあります。
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・急に激しい運動を再開しない
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・十分な水分・塩分補給を心がける
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・疲れたときは無理せず休む
といった、心臓への思いやりを持った運動習慣が大切です。
健診で指摘されたら、まずはご相談を
健診で「徐脈」「心肥大」「心電図異常」と言われても、
それがすべて病気というわけではありません。
しかし中には、心筋症や不整脈などの疾患が隠れていることもあります。
たがやクリニックでは、生活習慣や運動歴、心電図・エコー所見を総合的に判断し、
必要に応じて循環器内科へのご紹介も行っています。
日進市・長久手市・東郷町・みよし市など近隣地域の方も、健診で異常を指摘された際は、まずお気軽にご相談ください。