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ヒアルロン酸治療と合併症に向き合うということ 〜安心して治療を受けるために知ってほしいこと〜

美容

ヒアルロン酸治療と合併症に向き合うということ

 

PRS Global Open に論文掲載

私は、たがやクリニックの開院前から5年以上にわたり、注入専門クリニック「ラベールミラクリニック」に勤務し、多くの症例を経験してまいりました。
その経験の一つをまとめた症例報告が、このたび Plastic and Reconstructive Surgery – Global Open (PRS Global Open) に掲載されました。
テーマは 「ヒアルロン酸による血管合併症の治療」 です。

 

ヒアルロン酸治療の魅力とリスク

ヒアルロン酸注入は、美容医療の中でも非常に人気のある治療です。

  • ・シワやたるみの改善
  • ・輪郭の調整
  • ・自然な若々しさの回復

ほんの数ミリ単位の変化で、顔全体の印象を大きく変えることができます。

一方で、どんなに魅力的な治療であっても「合併症」というリスクはゼロではありません。代表的なものには以下があります。

  • ・腫れや内出血:多くは一時的ですが、数日間気になることがあります。
  • ・しこりや凹凸:注入部位の調整や経過観察が必要になることがあります。
  • ・遅発性有害事象:治療から1か月以上経って出現する場合があり、重症化すればステロイド治療が必要になることもあります。
  • ・血管塞栓:まれですが最も注意が必要で、皮膚壊死や視覚障害など重大な結果につながる可能性があります。

 

動脈塞栓と今回の症例報告

合併症の中でも、血管塞栓は「迅速な対応」が治療の鍵となります。
今回の論文で報告した症例は、治療開始が遅れたにもかかわらず皮膚の回復が認められたケースでした。

治療ではヒアルロニダーゼを使用しましたが、これまでの論文で報告されている量よりも多量を投与しました。
この経験を世界に共有することで、同じような状況に直面した先生方の判断や治療の一助になることを願っています。

実際、この経験の後に相談を受けた遅発性の塞栓症例では、「諦めずに治療を継続すること」「高容量のヒアルロニダーゼを使用すること」など、具体的な助言をすることができました。

 

それでも治療が選ばれ続ける理由

こうしたリスクがあるにもかかわらず、ヒアルロン酸治療は世界中で長年支持され続けています。
それは、正しい知識と技術をもった医師が行えば、効果が高く満足度の高い治療だからです。

大切なのは「リスクがあるから避ける」のではなく、リスクを理解したうえで安全性を確保し、納得して選択すること
そして、万が一に備えた体制を持つクリニックを選ぶことが、安心と満足につながります。

美容医療は「自分らしく輝くための一歩」。
治療の良さとリスクの両方を知ったうえで、ご自身に合った選択をしていただければと思います。

 

感謝の気持ち

今回の発表にあたり、貴重な経験を共有し多大なるご支援をくださったインド Anticlock Medispa のKapoor先生、ラベールミラクリニックの新井先生に心より感謝申し上げます。
臨床の経験を世界に発信できたことを励みに、今後も医療の発展に少しでも貢献できるよう努めてまいります。

 

🏥たがやクリニック

注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス®︎、肌育注射)専門、内科併設

愛知県日進市米野木台5丁目108番地(米野木駅から徒歩7分、駐車場17台)

 

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