ヒアルロン酸治療は流行りでなくなる?!
最近、「ヒアルロン酸はもう流行りじゃないんですか?」「ヒアルロン酸って、顔がパンパンになるって聞いて怖いです」といった声を聞くことが増えてきました。
また、美容医療の中では「ヒアルロン酸はアレルギーが出る(※正しくは“遅発性有害事象”と呼ばれる反応)」という話題もあり、他の製剤や治療を選ぶ流れも出てきています。
でも、私はヒアルロン酸治療が“いらないもの”になっていくとは、まったく思っていません。
むしろ、「本当に上手に使える医師」が選ばれていく時代に入っているのだと感じます。
【「顔がパンパンになる」は、ヒアルロン酸のせいではなく…】
ヒアルロン酸を入れると顔がパンパンになる、というのはよく聞く話です。
でも実は、ヒアルロン酸が悪いのではなく、“注入の仕方”に大きな原因があります。
たとえば、シワがある場所や痩せている部位に単純にヒアルロン酸を入れれば、見た目がわかりやすく変わります。治療も比較的シンプルです。
一方で、「ナチュラルに整える」「トータルバランスを考える」「動きの中で美しく見せる」ような注入には、繊細なアセスメントと技術が求められます。
私はそこにこだわって、“ミリ単位”の変化を見極めながら注入するようにしています。
だから、ヒアルロン酸=パンパンになる、ではありません。
本来は、周囲に気づかれないレベルで、ふと鏡を見た時に「あ、なんか良い」と思えるような変化を出すことができる治療です。
【遅発性有害事象について】
もうひとつの不安、「ヒアルロン酸はアレルギーが出る」という声。
これは、“遅発性有害事象”と呼ばれるものです。
確かに、ゼロではありません。
でも、私自身の経験では極端に高い頻度で起きているという印象はありません。
これには、注入層(特に筋肉層)や使用製剤、注入量、患者さんの体調など、さまざまな要素が関係している可能性があり、はっきりとした原因はまだ解明されていません。
教科書にも明確な答えはなく、対応策は日々、論文や勉強会などでアップデートしていく必要があります。
そのため、「遅発性有害事象が起きにくい=より安心できる」と考え、ヒアルロン酸を避ける流れも出てきています。
正直なところ、こうした傾向には「ええっ…」と思う部分もあります。
でも一方で、「技術をもってヒアルロン酸治療に向き合うドクターが選ばれる時代が来るのかも」とも感じています。
【ヒアルロン酸でしかできないことがある】
たしかに他にも優れた製剤や技術は増えてきていますが、ヒアルロン酸でしかできないことも確かにあります。
だからこそ、ヒアルロン酸は“流行”で終わるような治療ではなく、使いこなせる人にだけ残っていく、コアな技術になっていくのではないかと思っています。
私自身はこれからも、
「ナチュラルに仕上げたい」
「バレたくないけど、ふと鏡を見た時に元気に見える」
「自分らしく、自然体でいたい」
そんな思いを持った方のために、丁寧に向き合っていきたいと思っています。
★たがやクリニック 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス®︎)専門、内科併設
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