尿糖=糖尿病とは限らない?腎性尿糖と検査のポイント
「尿糖=糖尿病とは限らない?腎性尿糖と検査のポイント」
尿糖が出たら糖尿病?実はそうとは限りません
健康診断などで「尿糖が陽性です」と言われると、「糖尿病かも…」と不安になりますよね。
けれども、尿糖が検出されたからといって、必ずしも糖尿病とは限りません。
実際には、「腎性尿糖」という良性の体質的な尿糖のパターンや、薬の影響による尿糖排泄など、他にも原因があるのです。
腎性尿糖とは?糖尿病との違いを知っておこう
腎性尿糖とは、血糖値が正常にもかかわらず、尿に糖が出てしまう状態です。
これは腎臓のブドウ糖を再吸収する働きが生まれつき弱いために起こるもので、糖尿病ではありません。
一方、糖尿病による尿糖は、血糖値が高すぎて腎臓の再吸収の限界を超えた場合に起こります。
OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)でより正確に判別可能
「糖尿病か腎性尿糖か、どちらなのか」を判断するために有効なのが、OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)です。
この検査では、一定量の糖を摂取した後の血糖の変化を調べることで、食後高血糖型や耐糖能異常なども含め、より詳しく評価することができます。
血糖値は正常なのに尿糖だけが出ているような場合には、OGTTで腎性尿糖かどうかを見極めることができます。
SGLT2阻害薬を服用中でも尿糖が出る
最近では、糖尿病治療薬の一つであるSGLT2阻害薬を内服中の方も増えています。
この薬は、腎臓での糖の再吸収を意図的に抑え、尿に糖を排泄させることで血糖を下げる作用があります。
そのため、SGLT2阻害薬を使っている場合は、尿糖が出ていてもまったく異常ではありません。
腎性尿糖は悪いものではない?その予後について
腎性尿糖自体は健康に大きな影響を与えることの少ない良性の体質です。
特別な治療が必要なことは少なく、多くの方は経過観察のみで問題ありません。
ただし、他の病気との鑑別が大切なので、一度は専門医で評価を受けることが推奨されます。
尿糖が出たら「原因を見極める」ことが大切です 日進市のたがやクリニックへ相談を
「健診で尿糖が出たけれど、血糖値は正常だった」
「SGLT2阻害薬を使っているけれど、尿糖は出ていていいの?」
そんな疑問をお持ちの方は、腎性尿糖の可能性や、OGTTによる正確な評価がカギとなります。
たがやクリニックでは、日進市・長久手市・東郷町・みよし市など地域の皆さまに、診察と検査を提供しています。
健診結果に不安を感じたら、ぜひ一度ご相談ください。