愛知県の4大学が共同作成!最新CKD診療指針|慢性腎臓病治療の新時代へ
愛知県の4大学が共同作成!最新CKD診療指針とは|日進市・長久手市・みよし市・東郷町での慢性腎臓病治療の新時代へ
愛知県から新しいCKD(慢性腎臓病)診療指針が発表されました
慢性腎臓病(CKD)は、腎不全だけでなく心血管疾患や死亡率にも大きく影響する、いわば“全身の病気”です。日本では成人の約5人に1人が該当し、まさに国民病といえる状況です。
こうした中、愛知県では 県内4大学(名古屋大学・名古屋市立大学・藤田医科大学・愛知医科大学) の腎臓内科が協力し、地域医療に適した CKD 診療指針(愛知県版) をまとめられました。
たがやクリニックでも、この愛知県版CKD診療指針に沿って診療・治療を行う予定です。
CKD診断には「検尿」が欠かせません|見落としやすいポイントを強調
検尿の重要性が改めて強調された指針
CKD の診断は
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・eGFR<60 が3か月以上続く
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・蛋白尿・アルブミン尿が持続する
このどちらか(または両方)で判定されます。
しかし実際の診療では、血液検査(eGFR)はされても、検尿が行われないケースが多いのが現状です。
愛知県でも例外ではなく、今回の指針では「検尿の徹底」を強く推奨しています。
なぜ検尿が重要なのか?
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・糖尿病患者さん:約4割に蛋白尿・アルブミン尿あり
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・高血圧症患者さん:約4割に蛋白尿・アルブミン尿あり
(県内のかかりつけ医患者データより)
eGFR が正常であっても、ほんの少しの蛋白尿があるだけで腎不全・心血管病・死亡のリスクが上昇します。
つまり、糖尿病・高血圧症の患者さんの約4割は、すでにCKD治療介入が必要となる可能性があるのです。
地域で診るCKD:かかりつけ医が主役に
愛知県版指針の大きな特徴
今回の指針は、専門医向けガイドラインを基盤にしつつ
「かかりつけ医が主体となり、必要に応じて腎臓専門医へ連携する」
という流れを明確に示した点が大きな特徴です。
指針が目指すゴール
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・早期診断(検尿の強化)
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・適切な治療介入(降圧・蛋白尿改善・生活習慣の是正)
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・専門医との適切な連携
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・地域全体でCKDの重症化を防ぐ体制づくり
日進市のたがやクリニックとしての取り組み
当院では、この 愛知県4大学版のCKD診療指針 に沿って診療を進めます。
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・糖尿病・高血圧症の患者さんには検尿を積極的に実施
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・eGFR と尿所見をセットで評価
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・CKDの早期発見・早期治療を重視
地域の患者さんが安心して治療を受けられる診療体制を、今後も強化していきます。
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