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慢性腎臓病のステージ(重症度分類)とは?~進行度と薬の制限、心臓病との関係も解説~

内科  / 腎臓内科

慢性腎臓病のステージ(重症度分類)とは?~進行度と薬の制限、心臓病との関係も解説~

今回は、慢性腎臓病のステージ(重症度分類)について、解説します。


腎臓の働きと「ステージ分類」とは?

腎臓は、体内の老廃物や余分な水分・塩分を尿として排出する重要な臓器です。
腎機能の低下は見た目ではわかりにくいため、血液検査(eGFR)と尿検査(たんぱく尿)で進行度を分類します。

ステージ分類は以下のように行われます。

腎機能(eGFR) ステージ 説明
90以上 G1 正常または高値
60~89 G2 正常
45~59 G3a 軽度低下
30~44 G3b 中等度低下
15~29 G4 高度低下
15未満 G5 末期腎不全(透析検討)

さらに尿検査で「たんぱく尿の量(A1~A3)」を組み合わせることで、より正確に進行度やリスクを評価します。


ステージごとに注意すべきこととは?

腎機能が低下すると、体に不要な薬剤や毒素をうまく排出できなくなります。
そのため、ステージが進行すると使用できない薬や制限が必要な薬が出てきます。

たとえば:

  • NSAIDs(市販の痛み止め)

  • 糖尿病薬(メトホルミンなど)

  • 一部の抗菌薬や造影剤

は、腎機能が悪い方には副作用や合併症を引き起こすリスクがあるため、医師の判断のもと調整が必要です。


透析だけじゃない!心臓病リスクにも要注意

「透析になるほど悪くなっていないから大丈夫」と思っていませんか?
実は、慢性腎臓病は心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高めることが知られています。

これは、腎機能の低下や尿たんぱくがあると、血管の炎症や動脈硬化が進行しやすくなるためです。
たとえ軽度のステージ(G2やG3a)でも、定期的なチェックと生活改善が大切です。


当院でできること~日進市のたがやクリニック~

たがやクリニックでは、定期的な採血や尿検査によるCKDの早期発見・進行抑制に取り組んでいます。
また、薬剤管理や血圧・血糖の調整、栄養指導、サルコペニア予防なども含め、ステージに応じた個別対応が可能です。


ステージを知ることが、未来の健康を守る第一歩です

慢性腎臓病は自覚症状がほとんどないまま進行する病気です。
自分のステージを知り、必要な検査や治療、生活習慣の見直しを行うことで、腎不全や心臓病などの重大な病気を防ぐことができます。

日進市・長久手市・東郷町・みよし市など、地域の皆さまの健康を支えるクリニックとして、
たがやクリニックでは腎臓に関するご相談も承っています。
「腎機能が気になる」「健診で指摘を受けた」など、お気軽にご相談ください。

予約(当日予約いただけます)

慢性腎臓病に関して詳しく