犬猫アレルギーとは?原因・症状・対策を解説(日進市・長久手市・みよし市・東郷町)
犬猫アレルギーとは?原因・症状・対策を解説(日進市・長久手市・みよし市・東郷町)
犬猫アレルギーは「毛」ではなく「たんぱく質」が原因
犬や猫を飼っている、あるいは触れたあとに「くしゃみ」「鼻水」「かゆみ」などの症状が出る場合、犬猫アレルギー(動物アレルギー)が考えられます。
よく「毛に反応している」と思われがちですが、実際には唾液・皮脂腺の分泌物・フケ(皮膚の細かなかけら)・尿中たんぱく質などに含まれるアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が原因です。
代表的なアレルゲンは以下のとおりです。
-
・猫:Fel d 1(主に皮脂腺や唾液中に存在)
-
・犬:Can f 1, Can f 5(唾液や皮脂、尿中にも)
これらの粒子は非常に軽く、空気中を長時間漂い、衣類やカーテン、ソファなどに付着して再飛散するため、
「ペットがいない家」でもアレルゲンに曝露されることがあります。
犬猫アレルギーの主な症状
アレルギー反応は、主に呼吸器・皮膚・目・鼻に現れます。
-
・鼻水、くしゃみ、鼻づまり(アレルギー性鼻炎)
-
・目のかゆみ、充血、涙目(アレルギー性結膜炎)
-
・咳、息苦しさ、喘鳴(ぜーぜー音)(気管支喘息)
-
・皮膚のかゆみ、蕁麻疹、湿疹(アトピー性皮膚炎の悪化)
中には、猫カフェなど短時間の接触で強い咳発作や息苦しさが出る方もいます。
猫アレルギーが起こりやすい理由
猫のアレルゲン「Fel d 1」は粒子が非常に小さく、
空気中を長時間漂い、衣類にも容易に付着します。
また、猫は毛づくろいを頻繁に行うため、唾液中のFel d 1が毛や皮膚に広がりやすく、
家庭内でのアレルゲン拡散量が多いことが知られています。
一方で犬アレルゲンはやや重く、浮遊時間が短いため、
同居していても猫ほど強い反応を示さないこともあります。
検査でわかること
犬猫アレルギーは、血液検査でIgE抗体を測定することで診断できます。
たがやクリニックでは、「犬」「猫」それぞれのアレルゲンに対するIgE値を個別に測定し、
どちらに、どの程度反応しているかを確認します。
また、犬・猫のアレルゲンはダニ・ハウスダストなどのアレルゲンと共通の性質を持つ場合もあり、
複数の原因が重なって症状を悪化させることもあります。
そのため、同時にこれらの項目を測定することで、環境要因の全体像を把握します。
日常生活でできるアレルゲン対策
室内環境の工夫
-
・ペットのブラッシングやシャンプーを定期的に行う(週1回以上が理想)
-
・寝室や寝具への立ち入りを制限する
-
・カーペットや布ソファなどは掃除しやすい素材に変更
-
・HEPAフィルター付き空気清浄機を使用する
-
・部屋をこまめに換気・掃除する(掃除はペットを別室に移動してから)
触れた後のセルフケア
-
・ペットを触ったあとは手洗い・洗顔・うがいをする
-
・衣類にアレルゲンが付着しやすいため、帰宅後は着替えを行う
医学的治療
犬猫アレルギーは、原因回避が難しい場合でも薬で症状をコントロールできる場合があります。
-
鼻・目の症状 → 抗ヒスタミン薬、点鼻薬、点眼薬
-
咳・喘息症状 → 吸入ステロイド薬、気管支拡張薬
-
皮膚症状 → 外用薬、抗アレルギー薬
どうしても同居したい場合は…
完全にアレルゲンを除去することは難しいですが、
アレルゲンを減らす工夫、こまめな換気に加え、抗ヒスタミン薬や吸入薬による症状コントロールを行いながら共存している方も少なくありません。
日進市のたがやクリニックへご相談ください
アレルギー反応は「慣れ」や「体質改善」で自然に治ることはほとんどありません。
むしろ、繰り返しアレルゲンにさらされることで気道過敏性が亢進し、喘息発作などを引き起こすこともあります。
症状がある場合は、「どのアレルゲンに反応しているか」を明確にし、
環境調整と薬物療法をバランスよく組み合わせることが大切です。
「ペットと暮らしたいけど、症状がつらい」という方も、医師と相談しながら上手に共存していく方法を見つけていきましょう。
