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美容医療後の「違和感がある顔」はなぜ生まれるのか?

美容

美容医療の発展によって、ヒアルロン酸やボトックスなどの施術がぐっと身近になりました。
でも、街でふと見かけた人の顔に「ん?なんだか不自然…」と違和感を覚えた経験はありませんか?

実はこの「違和感」には、いくつかの共通した原因があります。
今日は、美容医療後、特にヒアルロン酸治療後に顔が不自然に見えてしまう理由について、プロの目線から解説します。

① 顔の中で“ギャップ”が生まれている

一部のパーツだけを治療し、他の部分には手を加えていない場合、顔全体のバランスにギャップが生まれます。

たとえば、「ほうれい線だけ薄くしたい」というご希望でその部分だけ治療すると、そこだけがふっくら・ハリのある印象になり、逆に他のパーツ(目元やフェイスラインなど)の年齢感が際立ってしまうことがあります。

このギャップが、見る人に「なんか変…」という違和感を与えてしまうのです。
顔はパーツの集合体ではなく、“全体でひとつの印象”をつくっているという視点がとても大切です。

② 表情を動かした時に起こる違和感

笑っているのに頬が動かない。
涙袋だけぷっくりしていて目が笑っていない——。

こういった違和感の多くは、ヒアルロン酸を“入れる位置”と“量”のバランスが原因です。

特に頬の浅い層にヒアルロン酸を入れすぎると、表情筋の動きがスムーズにいかなくなり、ロボットのような表情になってしまいます。
正面の写真で見ると綺麗でも、実際に会ったときに「動き」が伴わないと、人は本能的に違和感を感じるのです。

③ 正面しか意識しておらず、横顔でバランスが崩れている

意外と多いのが、「正面の顔は完璧だけど、横から見ると不自然」なケース。

写真を撮るときや鏡を見るとき、人はどうしても正面の顔に意識が向きがちです。
でも実際に人と接するときは、斜めや横から見られる時間の方が圧倒的に長いもの。

たとえば、頬の前方だけが出ていて側面が平坦だったり、口元が前に出て見える「下駄のような顔立ち」になってしまったり。
これは、横顔や斜め顔のバランスまで意識せず治療してしまったことが原因です。

【大切なのは、「部分」ではなく「全体」と「動き」】

美容医療は、“足りないところを足す”という単純な話ではありません。
その人の顔全体のバランスや、動き方、年齢ごとの自然な変化を理解したうえで、ミリ単位の調整が必要です。

私は、治療前のカウンセリングで「どこが気になるか」だけでなく、「どう見られたいか」「どんな雰囲気になりたいか」まで丁寧にお聞きするようにしています。
そして、正面・斜め・横顔、静止画・動画、どの場面でも“自然に美しく見えること”を大切にしています。

違和感のない、でも確かに印象が変わる。
私はそんな治療をしたいと思っています。

 

★たがやクリニック 注入治療(ヒアルロン酸、ボトックス®︎)専門、内科併設

愛知県日進市米野木台5丁目108番(米野木駅から徒歩7分、駐車場17台)