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脈圧が広い・狭いは何を意味する?動脈硬化と心機能から読み解く血圧の“差”

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脈圧が広い・狭いは何を意味する?動脈硬化と心機能から読み解く血圧の“差” | 日進市・長久手市・みよし市・東郷町のたがやクリニック

 

脈圧とは「血管の硬さ」を反映する指標

脈圧とは、

収縮期血圧 − 拡張期血圧

で表される数値です。

単なる“差”ではなく、
大動脈の弾性(コンプライアンス)を間接的に示す指標と考えられています。

血管が柔らかい若年者では適度な脈圧ですが、
血管が硬くなると収縮期血圧が上昇し、拡張期血圧が低下し、脈圧が拡大します。

 

脈圧の基準と臨床的な目安

一般的な目安は

30〜50mmHg:概ね正常範囲
・60mmHg以上:拡大傾向
・70mmHg以上:動脈硬化を強く疑う

とされます。

特に高齢者で

160 / 60(脈圧100)

のような症例は、
大血管の弾性低下を強く示唆します。

 

脈圧拡大と動脈硬化の関係

加齢や動脈硬化により大動脈が硬化すると、

・収縮期血圧は上昇
・拡張期血圧は低下

します。

この状態は

・脳卒中
・虚血性心疾患
・心不全(特にHFpEF)

のリスク増加と関連します。

脈圧は単なる数値ではなく、
将来の心血管イベントリスクの予測因子でもあります。

 

なぜ拡張期血圧が下がるのか

血管の弾性が低下すると、
血液をためる能力が低下します。

その結果、

・収縮期は高く跳ね上がる
・拡張期は維持できず低下する

という現象が起こります。

拡張期血圧が過度に低い(60未満)場合、
冠動脈血流が減少し、心筋虚血リスクが高まることがあります。

 

脈圧が狭すぎる場合に考えること

一方、脈圧が極端に小さい(20未満)場合は、

・重度心不全
・大動脈弁狭窄症
・高度脱水
・ショック状態

などを鑑別します。

急性変化であれば緊急評価が必要です。

 

降圧治療と脈圧のバランス

臨床で悩ましいのは、

「収縮期血圧を下げたいが、拡張期が下がりすぎる」

というケースです。

特に高齢者では、

・収縮期を下げすぎない
・拡張期60未満にしない

といったバランスが重要です。

脈圧を無視した治療は、
かえって冠血流低下を招く可能性があります。

 

若年者の脈圧と将来リスク

若年者で脈圧が拡大している場合、

・早期動脈硬化
・喫煙
・肥満
・慢性的高血圧

が背景にあることがあります。

若いから大丈夫、ではありません。

血管年齢の早期老化を示している可能性があります。

 

家庭血圧での実践的な見方

家庭血圧を記録する際は、

✔ 上下の値
✔ 脈圧
✔ 日内変動

を総合的に評価します。

単回測定ではなく、
トレンドを見ることが重要です。

 

日進市のたがやクリニックへご相談ください

脈圧は診察室で見逃されがちな指標ですが、
実臨床では非常に重要です。

・拡大している → 動脈硬化評価を考慮
・狭すぎる → 心機能評価を考慮

血圧は“高さ”だけでなく“質”を見る時代です。

愛知県の日進市・長久手市・みよし市・東郷町で血圧管理・動脈硬化評価をご希望の方は、たがやクリニックまでご相談ください。

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