若い高血圧の原因?「原発性アルドステロン症」とは|症状・診断・治療について解説
若い高血圧の原因?「原発性アルドステロン症」とは|症状・診断・治療について解説
原発性アルドステロン症とは?
原発性アルドステロン症(Primary Aldosteronism:PA)は、副腎からアルドステロンというホルモンが過剰に分泌されることで起こる高血圧症です。
若年~中年の方で「原因がはっきりしない高血圧」や「薬が効きにくい高血圧」の場合、見逃されやすい病気のひとつです。
減塩を頑張っても血圧が下がらないのはなぜ?
「塩分制限もしているのに、なかなか血圧が下がらない」
「家族に高血圧の人はいないのに、自分だけ若くして血圧が高い」
こうしたケースでは、原発性アルドステロン症が背景にある可能性があります。
この病気では、塩分を体に溜め込むホルモン(アルドステロン)の異常な増加によって、塩分制限だけではコントロールできない高血圧になることがあります。
高血圧症の「隠れた原因」として最多?
実は、高血圧患者の5〜10%に原発性アルドステロン症があるといわれており、原因が特定できる「二次性高血圧」の中では最も頻度が高い疾患です。
特に、以下のような特徴がある方は注意が必要です。
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40代以下で高血圧と診断された
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家族に高血圧がいない
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服薬しても血圧がなかなか下がらない
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血液検査で低カリウムを指摘されたことがある
当院では、血液検査やホルモン検査、必要に応じて連携病院でCT検査などの精密検査もご案内できます。
治療は内服?手術?病型で異なります
原発性アルドステロン症は、主に以下の2つのタイプに分類されます。
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片側性副腎腺腫(アルドステロン産生腫瘍)
→ 手術(腹腔鏡下での副腎摘出)が根治的治療となります。 -
両側性副腎過形成
→ 内服薬(アルドステロン受容体拮抗薬:スピロノラクトンなど)による管理が基本です。
病型を正しく見極めることで、より適切な治療選択が可能になります。
現在の薬で血圧が下がらない…それ、治療抵抗性かも?
複数の降圧薬を内服しても血圧が十分にコントロールできない状態を「治療抵抗性高血圧」と呼びますが、その原因の一部が原発性アルドステロン症であることが知られています。
一度もホルモン評価を受けたことがない場合、見逃されている可能性も。
気になる方は、一度日進市のたがやクリニックへご相談ください。
若年者の高血圧、コントロール不良の高血圧には要注意
原発性アルドステロン症は、「見逃されがち」ですが、「見つければ治療できる」疾患です。
若くして高血圧と診断された方や、薬を飲んでも血圧がなかなか下がらない方は、一度専門的な評価を受けることをおすすめします。
たがやクリニックでは、日進市をはじめ、長久手市・東郷町・みよし市など地域の皆様に、わかりやすく丁寧な診療を行っています。お気軽にご相談ください。