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蚊にさされて腫れてかゆい!子どもに多い反応と正しい対処法

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蚊にさされて腫れてかゆい!子どもに多い反応と正しい対処法

夏になると増えるのが「蚊にさされによる腫れとかゆみ」。特にお子さんの場合は、蚊に刺されたあと大きく腫れてしまうこともあります。
今回は、蚊に刺されたときの対処法注意すべき病気日本での感染症リスクについて、医師の立場から解説します。


子どもは蚊に刺されると腫れやすい?

お子さんは皮膚が敏感で、免疫反応が強く出やすいため、蚊に刺されただけで大きく赤く腫れたり、水ぶくれのようになることもあります。これを「蚊刺過敏症」と呼ぶこともあり、かゆみだけでなく、痛みや発熱を伴う場合もあります。


花火や夜の外出時は特に注意

夏の風物詩、花火大会や夕方以降の公園遊びでは、蚊の活動が活発になる時間帯
子どもは肌の露出が多くなりやすく、虫除け対策が不十分になりがちです。花火や夜の外出時には、虫除けスプレーや長袖の着用など、しっかりと対策をしてあげましょう。


ステロイド外用薬が有効なことも

かゆみや赤みがひどい場合、ステロイド入りの塗り薬が有効です。
市販薬で対応できることもありますが、皮膚のただれや水疱化、発熱を伴う場合には皮膚科や内科を受診してください
自己判断で強い薬を使い続けることも避けましょう


かきむしりによる「とびひ」など皮膚感染に注意

かゆみを我慢できずにかきむしってしまうと、皮膚が傷つき、細菌感染を起こす「とびひ(伝染性膿痂疹)」になることもあります。
とびひは周囲にも感染するため、早めの処置や抗菌薬が必要になるケースも。かきむしらないよう、冷やす・爪を短くするなどの対策も効果的です。


蚊が媒介する感染症:日本ではどうなの?

蚊が媒介する感染症には、以下のようなものがあります。

・日本脳炎:国内ではごくまれですが発生がみられます。ワクチン接種が予防に有効です。
・デング熱:主に海外で感染し、日本に帰国後に診断される「輸入症例」が多いですが、過去には一部地域で国内感染の報告もありました。
ジカウイルス感染症:海外渡航歴のある方からの報告が中心で、妊娠中の感染には特に注意が必要とされています。

現在の日本では、これらの感染症が広く流行している状況ではありません。ただし、地球温暖化や国際的な人の往来の増加などにより、将来的なリスクは無視できません。

夏の時期には、蚊に刺されないよう虫よけ対策をしておくと安心です。


 ムヒが有効なケース

  • 刺された部分が軽く赤くなっていて、かゆみがある場合

  • かきむしる前に使用することで悪化を防ぎたいとき

 注意が必要なケース

  • 強くかきすぎて皮膚が破れている、ジュクジュクしている
     →ステロイドの入ったムヒを使うと刺激が強くなることがあります。

  • 発熱や全身症状がある、腫れがどんどん広がっている
     →感染症やアレルギー反応の可能性があるため、医療機関の受診を推奨します。

  • 乳児や幼児に使うときは、年齢に合った製品(ベビー用ムヒなど)を選びましょう。

補足

ムヒには種類があり、成分が異なります。

  • ムヒS、ムヒベビーなど(非ステロイド) → 軽いかゆみに

  • ムヒアルファEXなど(ステロイド入り) → 腫れ・かゆみが強いときに(短期間使用)


蚊に刺されたときのまとめ

  • 子どもは腫れやすく、注意が必要

  • ステロイド外用薬が効果的なことも

  • かきむしると感染症リスクが高まる

  • 日本でもデング熱など蚊が媒介する感染症に注意

気になる腫れやかゆみが治らない、悪化してきたという場合は、たがやクリニックまでご相談ください

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