関節リウマチと上手に付き合うコツ ― 朝のこわばりや関節の負担を減らすために
関節リウマチと上手に付き合うコツ ― 朝のこわばりや関節の負担を減らすために(日進市・長久手市・みよし市・東郷町)
関節リウマチとの付き合い方
関節リウマチは、関節の炎症や痛みが続く慢性の病気ですが、
薬による治療だけでなく、日常生活での工夫によって症状を和らげ、
生活の質(QOL)を保つことができます。
実際、国内外のリウマチ診療ガイドラインでも、
「薬物治療に加えて運動療法・作業療法・生活指導を組み合わせること」が推奨されています。
ここでは、関節リウマチと上手に付き合うための具体的なポイントを紹介します。
朝のこわばりを和らげる工夫
朝起きたときの「こわばり」は、リウマチの代表的な症状です。
関節の血流が悪くなると炎症が強まりやすいため、体を温めてから動かすことが大切です。
具体的な方法
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・起きる前に布団の中でゆっくり手足を動かす
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・朝のストレッチを無理のない範囲で行う
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・手指を温タオルやお湯で温めてから家事や仕事を始める
温罨法(温める方法)は、痛みやこわばりを和らげる効果がエビデンスとして確認されています。
(日本リウマチ学会診療ガイドライン2020など)
関節に負担をかけない生活の工夫
関節リウマチでは、日常の小さな動作でも関節への負担が積み重なります。
作業療法(OT)で用いられる「関節保護テクニック」を取り入れることで、
関節の変形や痛みの進行を防ぐ効果が期待できます。
たとえばこんな工夫
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・フタを開けるときは、手のひら全体で回す
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・買い物袋を指で持たず、腕にかける
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・重いものは一度に持たず、分けて運ぶ
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・掃除などの家事は、長時間続けずにこまめに休む
関節保護教育を取り入れた患者さんは、
手や指の痛み・機能低下を抑えられるという研究結果も報告されています。
適度な運動で関節を守る
「関節を動かすと悪くなるのでは?」と思う方も多いですが、
炎症が落ち着いている時期には軽い運動やストレッチが推奨されます。
おすすめの運動
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・負担の少ないウォーキングや水中運動
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・ストレッチやヨガなどの柔軟体操
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・弱い筋力トレーニング(セラバンドを使うなど)
運動療法は、関節の可動域を保ち、筋力を維持し、QOLを改善することが確認されています。
生活リズムと心のケアも大切に
ストレスや睡眠不足は、炎症を悪化させる要因の一つです。
自分のペースを守りながら、睡眠やリラックス時間をしっかり取ることも大切です。
研究では、ストレスや睡眠障害がリウマチの活動性を高めることが報告されています。
食事面では、魚やナッツに含まれるオメガ3脂肪酸が炎症を抑える効果を持つという報告もあります。
日進市のたがやクリニックへご相談ください
関節リウマチと上手に付き合うには、
薬の治療とあわせて「温める・守る・動かす・休む」という生活の工夫が欠かせません。
これらの工夫は、科学的根拠に裏付けられた方法であり、
毎日の生活に少しずつ取り入れることで、関節への負担を減らし、快適な生活を支える助けとなります。