ブログ

健診で「尿潜血」を指摘されたら ～見逃してはいけないサイン～

健康診断で「尿潜血あり」と言われて、特に症状もないし…と放置していませんか？
実はこの“症状のない血尿”が、重大な病気のサインであることもあるため、注意が必要です。

尿潜血とは？

尿潜血とは、尿に微量の血液（赤血球）が混じっている状態を指します。目に見えないため自覚はありませんが、検査で初めて見つかるケースが多いです。1回だけの潜血であれば経過観察とされることもありますが、複数回続けて指摘された場合は、必ず精査が必要です。

潜血の原因はさまざまです

尿潜血の原因には、大きく分けて次のようなものがあります。

泌尿器科的な疾患

• 尿路結石

• 膀胱炎や腎盂腎炎（尿路感染症）

• 膀胱がん、腎がん、前立腺がん などの悪性疾患

これらの病気は、進行するまで症状が出にくいことも多く、尿潜血がきっかけで発見されることがあります。特に、喫煙歴のある方や高齢の方では、泌尿器のがんのリスクもあるため、早めの泌尿器科受診をお勧めします。

腎臓の病気が隠れていることも

尿潜血に加えてタンパク尿もある場合には、腎臓病（糸球体腎炎など）の可能性も考慮する必要があります。
腎臓病は初期には症状が乏しいため、気づかれずに進行してしまうことがあります。場合によっては、腎臓の精密検査（腎生検）や定期的な腎機能のフォローが必要になることもあります。

どんな検査が必要？

当院では、以下のような検査を組み合わせて原因を探っていきます。

• 尿沈渣検査：尿中の成分（赤血球、白血球など）を顕微鏡で確認

• 尿細胞診：尿中にがん細胞が混じっていないかを調べる検査

• 血液検査：腎機能や炎症反応をチェック

• 超音波検査：腎臓や膀胱などの形や大きさを画像で確認

必要に応じて、近隣の泌尿器科や腎臓専門の高次医療機関とも連携して対応しています。

---

「症状がないから大丈夫」は危険です

特に見た目に異常がないと、つい受診を後回しにしてしまいがちです。しかし、尿潜血は体からの小さなサイン。
「何もなかった」と安心するためにも、一度しっかり調べることをおすすめします。

気になる方は、お気軽にたがやクリニックまでご相談ください。