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健診で eGFR が低いと言われたら|日進市・長久手市・みよし市・東郷町からも相談が増えている“腎機能低下”

内科  / 腎臓内科

健診で eGFR が低いと言われたら|日進市・長久手市・みよし市・東郷町からも相談が増えている“腎機能低下”と腎臓専門医が教える「eGFRの正しい見方」

 

健康診断で 「eGFR が低いですね」 と指摘され、不安を抱えて受診される方が増えています。
eGFR(推算糸球体濾過量)は腎臓の状態を評価するうえで非常に重要な指標ですが、「どの程度心配なのか」「本当に腎機能が悪いのか」を正しく判断するには、専門的な視点が欠かせません。

今回は、腎臓専門医として eGFR の意味、注意すべきポイント、受診の目安 をわかりやすく解説します。

 

eGFRとは? どんな検査値?

eGFRは、血液検査の「クレアチニン値」から、年齢・性別を加味して計算される、腎臓の働きを数値化した指標です。
腎臓が 1 分間にどれくらいの血液をろ過できるか(mL/min/1.73m²)を表し、値が低いほど腎機能の低下が疑われます。

どんなときに低くなる?

  • ・加齢(40 代以降は年 1 ずつ程度自然低下)

  • ・脱水や発熱時

  • ・糖尿病や高血圧がある場合 など

専門医の視点:eGFR は「単独では判断できない」

eGFR は非常に有用な指標ですが、単独では誤判定が起こりやすい検査でもあります。

  • ・筋肉量が多い人 → クレアチニン高め → eGFR が実際より低く出る

  • ・高齢者・筋肉量が少ない人 → クレアチニン低め → eGFR が良く見える

  • ・一時的な脱水 → eGFR が下がるが、回復可能

腎臓専門医は「eGFR の絶対値」ではなく、尿検査、血圧、腎臓超音波、数ヶ月の推移を総合して判断します。

 

eGFR の基準値と、どこから治療が必要?

一般的に以下のように分類されます。

eGFR値 腎機能評価
90以上 正常〜高め
60〜89 軽度低下(加齢でよくみられる)
45〜59 中等度低下(要経過観察)
30〜44 中等度〜高度(専門医受診を推奨)
30未満 高度低下(専門的管理が必要)

 

専門医の視点:60〜89でも油断禁物

「eGFR 60〜70 台だから大丈夫」と思いがちですが、
蛋白尿(尿タンパク)を伴う場合は腎臓病として扱う必要があります。
逆に、蛋白尿がなく、血圧や糖代謝が正常で、数値が安定していれば心配いらないことが多いです。

 

健診で eGFR が低かったときに最初に見るべきポイント

過去の検査値との比較

数年前から徐々に低下しているのか、今回だけ下がったのかで判断が大きく異なります。

尿検査(特に尿タンパク)

腎臓専門医が最も重視する所見の一つ。
蛋白尿あり → 腎臓病の可能性が高い
蛋白尿なし → 一時的変動や体質の可能性も

血圧

高血圧は腎臓病の大きな原因でもあり、結果でもあります。

脱水・発熱・過度の運動の有無

これらは一時的に eGFR を下げるため、再検査で正常化することも。

 

eGFR が本当に腎機能を反映しているか? 専門医が追加する検査

シスタチンC

筋肉量に左右されず、本当の腎機能に近い値が得られる検査。
高齢者・筋肉量の多い人・クレアチニンが解釈しにくい方には有効です。

腎臓エコー(超音波)

腎臓の萎縮、嚢胞、腎結石など原因を確認できます。

尿中アルブミン尿(A1〜A3分類)※尿蛋白

腎臓病の重症度を決める重要な検査。
軽度の腎障害も早期に発見できます。

専門医の視点:早期の腎臓病は「気づかれないまま進行」する

腎臓は症状が出にくく、気付いたときには進行しているケースが少なくありません。
だからこそ、健診の eGFR の低下は早期のサインとして非常に貴重です。

 

受診の目安

次のいずれかに当てはまる場合は、一度ご相談ください。

  • ・eGFR が 60 未満 を指摘された

  • ・尿タンパクが陽性

  • ・数値が毎年少しずつ低下している

  • ・糖尿病・高血圧がある

  • ・手足のむくみ・だるさ・夜間頻尿などがある

逆に、eGFR 60〜80 で蛋白尿なしの場合は、生活習慣の見直しで保たれることが多いです。

 

日常でできる腎臓の守り方

水分をしっかり摂る(特に冬)

脱水は腎臓の大敵。冬は喉が渇きにくく注意が必要です。

血圧・血糖の管理

腎臓病の進行を大きく左右する最重要項目です。

NSAIDs(市販の鎮痛薬)の使いすぎに注意

ロキソニン・イブ等の長期使用は腎臓に負担をかけることがあります。

たばこを控える

喫煙は腎臓の血流を低下させ、CKD を悪化させます。

 

日進市のたがやクリニックへご相談ください

eGFR の低下には、体質的な要因から腎臓病の初期サインまでさまざまな原因があります。
大切なのは「単独の数値で判断しないこと」。尿検査、血圧、生活習慣、経過を総合して評価する必要があります。

当院では、腎臓専門医が eGFR の正しい解釈から追加検査・生活改善まで一貫してサポートします。
健診結果で気になる点があれば、遠慮なくご相談ください。

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